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全国に支社や店舗があり、なかなか面と向かって打ち合わせができない場合、または、営業や出張の多い業務で会社との主な連絡はメールだけといった場合、文面でのやりとりには限りがあり、社内でのコミュニケーションがうまくいかないことも多々あります。

しかし、本来業務を円滑に進めるためのコミュニケーションに頭を悩ませるのは、時間も労力ももったいないと感じるでしょう。面と向かって話せない、そんな状況でも、コミュニケーションのスキルを大幅に上げることができる簡単な方法を紹介します。

対面でのコミュニケーションに勝るものはないのか?

対面でのコミュニケーションには、表情やしぐさなどの視覚情報、言葉や声色などの聴覚情報のほか、嗅覚、触覚といったさまざまな要素があり、相手に情報を伝えやすいと考えられがち。一方、メールやチャットの場合、情報は文字のみに絞られるため、圧倒的に相手とのコミュニケーションが難しくなると考えている人も多いのではないでしょうか。

しかし、逆に考えれば、メールやチャットのほうが「文字のみの情報」に集中しやすいのです。情報量では対面でのコミュニケーションに劣るものの、相手に意図を伝えるうえでの効果は、どちらが上とは言い難く、文字のみであっても充分にコミュニケーションの向上を図れるといえます。

今回は、文章だけのやりとりでも相手に思い通りの意図をよりわかりやすく伝え、効果的にコミュニケーションを図るためのいくつかの方法を紹介します。

文章だから表現できる、効果的な方法

1.「あなた」の必要性を強調する
対面でのコミュニケーションが難しい方は、いつも出張も多く多忙であり、自分のデスクになかなか座っていられないケースが多いことでしょう。その場合、周りに業務を頼んだりヘルプを求める必要があります。

面と向かって頼む場合は、相手の表情を見ながら、こちらの姿勢や声色でカバーできますが、メールやチャットといった文章ではつい簡素になりがちです。しかし、このようなケースでも、頼み方ひとつで受け取る側の印象はまったく異なります。

例として、あなたが以下の二通りの仕事を頼まれた場合、どちらを優先しようとするでしょうか?

Aさん:「この資料、もうちょっとなんとかなりませんか? コメント入れておいたところを修正してほしいです」

Bさん:「○○さん(あなた)の参画しているプロジェクトのこの資料、コメントの箇所を直してくれますか? ここだけ直していただければ、この件もうまくまとまりそうです」

もちろん、後者のBさんの頼みを優先しようとするでしょう。どちらも資料の修正を要求しているにもかかわらずそう感じるのは、大きく分けて二つの要素が働いています。

ひとつは、言葉全体の選び方です。Aさんは資料のできあがりに対して批判的です。一方、Bさんは同じように資料の修正を求めてはいますが、「直してほしいのはここだけ」「これが直れば、プロジェクトはうまくまとまる」と、依頼内容と目的達成がより近くなるように表現しています。同じ内容であっても、先行きがわからないものよりもゴールが明確であるほうが、取りかかりやすいのです。

もうひとつは、主語の選び方です。Aさんの依頼は「この資料」「私(Aさん)」が主語になっています。メッセージを受け取る側は、「私(Aさん)がこう思っている」ことに対して、付き合わされている印象を受けます。しかし、Bさんの依頼は「○○さん(あなた)」を主語に使っています。これにより、「(自分の参加している)プロジェクトをうまくまとめる」という目的が明確になり、業務と自分の関わりを意識できるようになります。

対面で話している時は意識しにくいことも、メールやチャットといった、ある程度自分の言葉を精査して発信した場合、細かなニュアンスによる効果的な文章表現を意識的に使うことができます。

2.:個人的な内容で「特別感」を演出
頼まれる側(前項目の「あなた(○○さん)」)を強調するほか、依頼内容が個人に向けたものか、大多数に向けたものかによっても、受け取り側の印象は異なります。
ここでもひとつ例を挙げてみましょう。

a.   デスクに、「業務連絡」として来週の会議日程のプリントが置かれている

b. aのプリントに、「佐藤より」と差出人の名前が書かれた付箋が貼ってある

c. aのプリントに、「○○さんに関連する来週の会議日程です。佐藤より」と書かれた付箋が貼ってある

上記の三項目のうち、cがもっとも個人的な依頼です。
aのみの情報の場合、もしかしたらプリントの内容すら見ない人もいるかもしれません。内容を読んだとしても、受け取る側がさまざまな業務を抱えている場合、「どの案件のことだろう」と考え、記載されている会議に自分が「なぜ参加しないといけないのか」を考えるところから始めなければなりません。

しかし、bの場合少なくとも差出人が明確であり、「佐藤さんといえば、あの案件だろうか」と差出人と依頼内容の関連を考えるでしょう。依頼内容が不明な場合でも、差出人が明らかなので、受け取る側はたずねることができます。

さらにcの場合、業務と自分の関連性が明確なため、より意図が伝わりやすいほか、個人的に頼まれた(この場合、佐藤さんから)という軽いプレッシャーがかかります。aよりも断然、参加してもらえる可能性は高まるでしょう。

特別感を引き出すのに有利なツールは?

依頼をする際、「依頼される側の必要性」と「特別感」が大切であることを説明しました。メールでも上記の方法は充分に使えますが、やはりチャットのほうが効果的です。LINE WORKSで提供するトーク機能では、グループだけではなく、個人間でのコミュニケーションが可能であり、上記で挙げた「名前入りの付箋」同様、親密さと特別感を手軽に演出できます。また、スマホからも簡単にアクセスでき、レスポンスがスムーズに行え、相手の反応もより身近に感じることができます。

ほかにもコミュニケーションが円滑になるLINE WORKSの機能も併せてご覧いただき、ぜひとも業務にご活用ください。


参考:
影響力の心理 | ヘンリック・フェキセウス 大和書房